最近協力した公的機関の調査で、FIMの改善割合を示してください、という項目がありました。
回復期リハ病棟入院料1を取得している当院では、重症者のFIM改善割合と言えば、最近では16点を意味しますので、16点を超えて改善している患者さんの割合を意味しています。
このデータは毎月だしているので、慣れ親しんだ数字ですが、これ以外の割合について調査することがほとんどありませんでしたので、今回は新鮮な経験ができたように思います。
まずは普段やっている項目を含む、重症者改善割合です。
FIM4未満のほとんど変化がなかった方が1/4以下になっています。
これはいわゆる重症者が対象ですので、5割を超えた数値を出せていることに誇りを持ちたいと思います。
このグラフ、実は急変して退院された患者さんも含んでいます。
さて、次は患者さん全体の改善点数割合グラフです。
当院の場合、入院時にほぼADLが自立されている患者さんもいらっしゃいますので、85%超えが4点以上の改善を示していることは、日常生活活動に対して、何らかの改善をして退院していただく事ができているのかもしれませんね。
ただ、この調査期間が当院のクラスター発生時期とも重なっているため、思ったほどの効果にはなっていないのが惜しいところです。
真ん中のFIM12点以上は回復期リハ病棟入院料3-4の基準です。改善割合の基準が入院料の基準上昇と共に同様に高く設定されており、回復期1では改善のハードルも高くなっているといえるでしょう。
入院料によって基準が違いますので、単純に重症者改善割合というだけで、比較できません。比較したい場合には入院料が同じ病院間で比べていただきたいと思います。
年間通して様々な機関から調査依頼が届きますが、一つ一つ真面目に応えていくことに正直煩わしさを感じることもあります。しかし、こういった地道な協力が日本の医療の発展に貢献できると信じて、しっかり答えさせていただきたいと思います。
記事担当:さかもと
追伸
中医協の実態調査だったようです。