当院が所在する群馬県では、国が推進する意思疎通支援事業の一環として、失語症者を支援するための研修事業が始まっています。
失語症とは、脳卒中や事故などの後遺症で生じる言葉の障害で、聴く、話す、読む、書く、ことが難しくなる症状を指します。
このような症状をお持ちである失語症者の方は、日常の会話やコミュニケーションにおいて、相手の話し言葉の理解が難しい場面や、言いたい事をうまく伝えられずにお困りになる場面があります。例えば、人と会って話したい時、お買い物に出掛ける時、交通機関を利用するとき、などが考えられます。
そのような場面で、失語症の症状を理解し、失語症者の方のコミュニケーションを適切に支援するのが「失語症者向け意思疎通支援者」です。
群馬県の主催事業として今年度(2022)も研修会が開催され、群馬県言語聴覚士会の一員として私もスタッフで参加しました。
受講生の皆さんは、研修で失語症の理解を深め、コミュニケーションを支援するための具体的な方法や外出同行支援の実習を体験されます。
そして、研修を修了されると、近い将来、「失語症者向け意思疎通支援者」として実際に失語症者の方の支援に参加頂く事になります。
将来、支援者としてご協力頂けることは勿論素晴らしいことですが、修了者が増える度に、失語症を理解される方が一人でも多くなるということが、とても大切であると私は感じています。関心がある方はぜひ、当研修会への参加をご検討なさってみてください。
おそらく来年度も、開催されると思います!
記事担当:ST吉田