個別リハビリに加え、自主練習を行うことで、日常生活動作能力の向上がより得られ、病棟生活においても車椅子から歩きへの移動手段獲得が早期にできる可能性があるという研究結果がありました。
やはり自主トレは効果的だと思いましたが、患者さんからは「1人だと毎日続けるのは難しいよね」という言葉が聞かれます。
自主トレが定着には何が必要なのか、さらに調査すると、入院患者の自主トレの定着には「セルフエフィカシー」(自己効力感)が関与しているという報告がありました。この尺度は個人が生活する上で、困難な状況にどの程度耐えられるかに関連し、広義での精神的健康と密接な関係があるとされています。この自己効力感が高い人ほど、問題解決行動に積極的に取り組み、自分の意思や努力によって変化できると考える人が多く、自分の行動は努力や自己決定の結果であるという意識を持ち、何に対しても努力しようという態度がみられます。
従って、自己効力感が高い患者さんほど、積極的に自主トレを行い、定着率も高かったそうです。自分はできるようになると思う人ほど、自主練習もしっかり行う事ができるようです。
コロナ禍で人と会うことに制限を受けることもある昨今ですが、一部を自主トレに移行していけば、たとえ、セラピストと会う機会が減っても、自主トレによって効果を高めることができます。
そのためにも、自己効力感を上げる努力が必要なようです。
この努力、具体的にはどのようにしていけば良いかですが、長くなったので、下にヒントを示したいと思います。参考にしてください。
いろいろな意味で、自己効力感は高い方が良さそうです。
記事原案:PT田沼 改変さかもと