群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

リスクを減らすために

 日本の死亡者数が急増しています。厚生労働省の人口動態統計によれば、今年1~3月には、死亡数は10%増加しました。

 アメリカ・ワシントン大学の研究チームは、イギリスの『ランセット』誌に74カ国を対象に、2020年から2021年までの超過死亡を推定した論文を発表しました。

 この研究では、日本の超過死亡数は11万1000人と推定され、確認されたコロナによる死者1万8400人の6.0倍だったそうです。この数字は、経済協力開発機構OECD)加盟38カ国中で最大とのことです。

 一番考えられる原因は、長期の自粛により持病を悪化させた高齢者が多かったことのようです。日本経済新聞は10月の記事で、「死因別では、最も増加したのは心不全など『循環器系の疾患』で約1万人(10%)増えており、「老衰」も約8000人(21%)増えた」と報じています。

 

 最近、若年者の脳卒中患者さんの申し込みが増えているように思います。脳血管も心血管も血管の構造は同じですし、動脈硬化の具合も当然似ていますので、体質などで、どこが閉塞するかによって疾患が決まるともいえます。

 

 従って、体の血管全体をしなやかにして、血液をサラサラにすることが大事といえます。

 

 そのためには、下図にあるように、一日の歩行時間は少しでも伸ばした方が良さそうですし、

     

 

 椅子に座ったままの時間も少しでも少なくできると良いと思います。

 

     

 

 これは、一度その疾患に罹った方も同様で、毎日の運動の確保が、血管のしなやかさ、血液のサラサラ具合に繋がるともいえます。

 

 最初に触れた死亡数の超過は、人と人との社会的繋がりが減った事や、コロナによる収入減などによる社会的な問題が、うつや自殺を増やしたということもありますが、18000人も増加したことの説明はつきません。

 

  コロナ禍が一つの原因ではありますが、二次的に生活上で活動量が減ったことによる慢性疾患の増悪が一番の原因です。

 

 今までの記事も是非参考にしていただきながら、貧乏ゆすりでもよいので、活動時間を伸ばしていただきたいと思います(品は無いですが・・・)。

 

                           記事担当:部長さかもと