自宅内での転倒予防は、身体機能の向上も大切ですが、安定した歩行や動作ができるように介護用品の活用や、介護リフォームが効果的です。環境面か ら転倒予防を考えていきたいと思います。
環境の整備は、生活の自立度に応じて、介護保険を利用し補助金の対象となるものもありますので、自治体の窓口で相談してみるとよいでしょう。
転倒しやすい屋内場所ランキング
1 |
居間・茶の間・リビング |
2 |
玄関・ホール・ポーチ |
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階段 |
4 |
寝室 |
5 |
廊下 |
6 |
浴室 |
転びやすい場所は「ぬ」「か」「づけ」と合い言葉で覚えておくと便利です。
「ぬ」濡れたところ
<例>キッチン、洗面所、お風呂場、雨に日の玄関タイル等
「か」階段や段差のあるところ
<例>照明が暗い、手すりがない等
「づけ」片付け
<例> 新聞・雑誌、出したままの使った物等
まずは、転倒しやすい場所ランキング第1位の「居間・茶の間・リビング」についてみていきましょう。
転倒の原因 |
改善案 |
段差 |
・段差解消のくさび・スロープ(滑らない工夫を) ・段差の壁や柱に手摺りをつける ・意識しやすい色をつける |
フローリング 畳の目 |
・滑らない靴下 ・フローリングには滑りにくいワックス ・滑り止め付き靴下・ルームシューズ等 |
片付いていない所 |
・整理整頓:新聞や雑誌など、つまづきやすい物を床に置かない ・コードをまとめる。コードを壁沿いや絨毯の下を通す ・歩くところにコードを渡さない。(テープで留める) |
布団類 |
・こたつ布団のはしや、座布団を整える ・カーペットの端を留める |
その他 |
・家具は倒れないように、金具などで固定する ・テーブル角など、とがった箇所にはカバーをつける |
福祉用具使用例
※福祉用具を使い、今あるソファからも立ち上がり易くすることもできます。
今後、時々シリーズとして転倒しやすい屋内ランキングの順番に、情報をお届けしたいと思います。
担当:OT千嶋