群馬リハビリテーション病院 リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。通常のリハビリに加え、早朝リハビリも施行。さらにHAL、歩行アシスト、足首アシスト、IVES、REOGO-J、Walkaideなどを中心とするロボットリハも駆使し、多くのリハスタッフで患者さんを担当させていただいております。

手術や薬による治療とリハビリの違い 朝礼で話したこと➁

 手術や投薬といった医療行為は,患者さんは「受け身」でいれば治療を終えることができます。しかし、一方リハビリ患者には能動性※が求められます。

※ 他からのはたらきかけを待たずにみずから活動すること。受け身でない活動。

 筋力や持久力は当然、能動的活動で得ることができ、活動・行為という治療対象が能動性を前提にしています。

 

 古くから「できる・しているADL」という言葉が存在するように、しばしば訓練室での能力が, そのまま実生活で遂行されないという問題に直面します。

 実生活場面で課題を遂行するには、その行為そのものが実現できる能力の他に、 能動性を発揮する高い動機付けも必要となります。

 動機付けは状況依存性があるので、実生活場面では看護師に依存的になりやすい(これを患者役割といいますが)、一方訓練室場面を考えると、療法士と患者は、いわば教師と生徒のような関係にあり(これを学習者役割といいます)、療法士は動機付けに対する外的強化因子として作用するため、訓練場面での課題の実施は比較的容易です。

 このようにリハビリ患者は入院生活の中で患者役割と学習者役割の2 つの役割を無意識に使い分けているといえます。

 一方で相補的役割を担う医療者側も、「できることは自分でやってほしいし、廃用になるからできるだけ起きていてほしい」と思いながらも, 朝の検温や回診などではベッド待機を指示し、食事はベッド上で摂らせるなど、医療者側でも無意識的な役割の使い分けが生じています。

 この点を見逃すと、相補的役割間で役割期待が一致しなくなり、役割同士の衝突、すなわち役割葛藤が生じるそうです。

 患者さんの能動性を高めることは、単に自主トレーニングを推奨している訳ではありません。

 普段の生活でどう活用すべきか考え、安全性も考え、患者さんと意見交換しながら、リハの効果を生活の中で使っていただく事が重要でしょう。

 さて、皆さん。実行状況としてのADLを高めるために皆さんはどうしていくべきだとお考えでしょうか。

 

                        記事担当:部長さかもと