群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

「男性の育児休暇」

 “産後パパ育休”という制度を耳にしたことはありますか?

 

 去年の10月に創設された、男性は子供が生まれたあと8週間以内に4週間まで休みを取得することができ、2回に分けて取ることが可能、という制度です。

 

 政府は「共働き・共育て」を定着させるために男性の育児休暇取得を後押しする政策を強化しており、昨年の男性の全国育児休暇の取得率は17.13%で過去最高になったそうです。

 しかし、目標としている「2025年に取得率50%」には大きな開きがある結果になったと公表しています。

 

 以下は女性に比べ男性が育児休暇を取得しづらい・取得できない理由についてです。

 

①収入を減らしたくない

②取得しづらい雰囲気・周囲の理解がない

③自分にしかできない仕事・担当がある

④残業が多いなど業務が繁忙

 

 男性が育休を取得しても短期間にとどまり、家事や育児に十分な時間をさけないなどの「とるだけ育休」も懸念されているそうです。

 

            

 

 そんな中、実際に当院では男性で育児休暇を取得している方々がいます。(当院の押しポイント!)

今回はPT、STのそれぞれ1名ずつ質問させていただきました。

~一部ご紹介します~

 

【1.育児休暇を取得した理由】

PT Iさん   初産ということもあり、妻を助けられたらと思い取得しました。

      私、妻ともに実家が遠方なため、なかなか手伝ってもらえないことも取得 

      した理由としてあります。

ST Kさん  長男が保育園に通っており、妻の里帰りが出来ず、出産後のサポートをし  

      たいと思ったためです。また、社会人で1ヶ月もまとめて休めることは無

      かったので、子どもとゆっくり過ごす良い機会だと思いました。

 

【2. 育児休暇を取得して良かった点】

PT Iさん 育児休暇を取得することで、妻の助けとなれることは一番良かったです

       が、供の面倒を見ることによって妻と一緒に子供のことが考える時間が出

                    来、ライフワークバランスの面でも良かったと思います。

ST Kさん 学資保険や役場での手続き等を育児休暇中に全て行えたので、助かりまし

      た。また、寝不足の妻の代わりに家事、育児が少し出来たことも良かった

      と思っています。妻が、産まれた長女につきっきりになるため、

                      長男の遊び相手が出来た事も良かったです。

 

 

【3. 休暇中どう過ごしたか】

PT Iさん    3,4時間おきに面倒を見なくてはいけないので、その度におむつ交換、

                   ミルクを飲ませる等のことをやっていました。その他にも、沐浴(風呂)、

                     洗濯、自分達の食事準備を妻と協力しながらやっていました。毎日ではな

                     いですが、買い出し(買い物)、手続き(市役所に行く等)に行ったりもしてい

                     ました。

ST Kさん   コロナが流行っていたため不必要に出かけず、家の中で家事や長女の面倒

                     を見ていました。他には、長男の保育園の送迎や入浴、寝かしつけ等を実

                     施し、そのまま寝落ちしていました。赤ちゃんが昼寝中にこっそり動画を

                     見たり、言われた物をスーパーに買いに行くついでに、自分用のお菓子を

                     買うことがちょっとした楽しみでした。

 

【4. 今後、男性の育児休暇は必要だと思うか】

PT Iさん 全員ではないと思いますが、自分達のように周囲に手伝ってくれる人がい

       ない、奥さんのみワンオペレーション育児になってしまう状況であれば,

       必要であり、助かる制度だと感じています。

ST Kさん 出産直後はママの身体的、精神的な落ちこみは必ず出ると思うので、パパ  

        が家にいるだけでも安心感が出ると思います。取れるのであれば育休は必

      要かと考えます。パパが赤ちゃんのお世話(特にオムツ交換やお風呂、寝

      かしつけ)に慣れる良い機会だとも思います。

 

 男女共に家事・育児をしていく必要がある中で、実際の育児休暇の取得率の有無についてはとても大事になってくると思いますし、就職先を選択する上で一つの決め手にもなってくるのではないでしょうか。

 

 当院だけでなく、他の企業でもこういった制度がさらに普及し、男女共に仕事と育児を両立できるような職場が増えると良いと思います。

 

                          記事担当:PT室 かじわら