みなさんはサポートカー限定免許というものをご存じでしょうか?
サポートカー限定免許とは安全運転支援装置が搭載された普通自動車(サポートカー)でのみ運転が可能となる免許で、普通免許から切り替えが可能となっています。
昨今は高齢者の運転免許証の返納が推奨されるようになってきましたが、現状の日本の法律では運転できる・運転できないといった0か100の二択しかない状況です。
そんな中、2022年5月から施行されたこの限定免許は、安全な機能がついた自動車に限り運転を継続するという中間的な選択肢がとれるようにされたものです。
サポートカーとは、次の安全運転支援装置が搭載された普通自動車のことをいいます。
- 衝突被害軽減ブレーキ(対車両、対歩行者)
- ペダル踏み間違い時加速抑制装置
※参考:警察庁 サポートカー限定免許について
ただ、デメリットもあります。
まず、対象となるサポートカーがここ数年で生産された車種であるため、車を買い換えなければいけません。そして現状ではサポートカーの購入や限定免許に変更する際の制度上の補助もほとんどないため、実際に免許を切り替えた人はごく少数のようです。
当院では運転再開に伴い、ドライブシュミレーターでリハビリを行うことがよくありますが、その際に患者さんに自主的なルールを決めるよう提案することがあります。
例えば、素早い判断が求められる高速道路は使用しない・夜間や雨天時など視界が悪い環境では運転を控える・交通量が多い場所、時間帯で運転しないなど患者さんの症状に応じて提案しています。
海外の一部地域では、こういった細かい基準を限定免許という形で使用しています。
例えば、日中の運転のみ可・一般道路のみ可(高速道路は禁止)・自宅から半径◯キロ圏内のみ運転可など、具体的な制限がかけられるようになっています。
※参考:警察庁 海外実地調査の結果について
将来的に日本でも、自動車運転の可否についてもっと色々な選択肢が取れるようになるといいですね。
記事担当: OT高山