前回,次は脳活性化リハビリテーションについて紹介しますと書きましたが,その前に今回は認知症高齢者のケアについて話したいと思います(気が付いたら200日経過!?).
認知症の原因として最も頻度が高いアルツハイマー病では,幻覚・妄想や焦燥などの精神症状と,徘徊や異食,収集癖などの行動障害が度々みられます.
これらは認知症高齢者をケアする家族や介護者にとって大きな負担となり,またケアを困難にする要因でもあります.
こうした症状の背景には,認知症高齢者の抱える不安や混乱があります.記憶障害により数分前のことを覚えていなかったら,また何故自分が今ここでこの作業をしているのか分からなかったら,誰もが強い不安や焦燥感に襲われますよね.
では,どのように対応すればよいのでしょうか.
まずは認知症高齢者の方が「今が心地よいと感じられる対応」が基本となります.具体的には介護者が受容と共感的な態度をとること,普段から心に寄り添って馴染みの関係を築くこと,穏やかで快刺激のある生活を支援することなどが挙げられます.また,自分の学生時代の指導教官からは「笑顔を引き出すこと」が大事だと教わりました.
この辺りのことを踏まえながら,次回こそ脳活性化リハビリテーションについて書いてみたいと思います.
以前,自分がいた施設でイベント食として利用者にかき氷が提供されたことがありました.
その方は,「○○さん,急いで食べると頭がキーンってなるからゆっくり食べてね」と何度も職員から言われていました.
しかし,久々のかき氷に夢中になってしまい….
スゴい勢いでシャクシャク食べる食べる・・・.
案の定,何度も頭がキーンっとしたようでした.
その様子を見ていて,昔見た光景を思い出しました.
これです.
美味しいものを食べて神に感謝している訳ではなく,頭がキーンとしているだけですが,暑い時にはつい夢中になってしまいますよね.
配慮が足りずスミマセン.小分けにして口に運べる方法を考えておくべきでした….
記事担当:理学療法士 山本晋史