当院でリハビリをされている患者さんの中には、職業に就くことを目指している方もいらっしゃいます。少しでも目標に近づけるよう、日々のリハビリテーションの中でお一人お一人に寄り添うことがどうやったらできるのか、考えながら仕事をさせていただいています。
昨年、第27回職業リハビリテーション研究・実践発表会に、古川OTが参加してきました。
<研修内容>
参加者は、医療関係者の他、実際に障がいをもつ方や、企業や就職支援事業所等の多くの方でした。内容は、障がいをもつ方の就職に関して、現在の環境や取り組み、成果や問題等についての発表や意見交換でした。
障害者雇用率制度や障害者雇用納付金制度といった国からの後押しによるもので、企業にも障がいをもつ方を雇うメリットが分かりやすくなっています。その結果、数多くの企業が障がいをもつ方の就職に取り組んでいます。
しかし、職場環境や適切な仕事の割り振りなどが難しく、1年以内に辞めてしまう人が多く、どの企業や職業斡旋所でも『どういった支援、取り組みをすれば定着して働いてもらえるか』が課題となっているとのことでした。
図は古川OT作成
そこで、自己紹介書(ナビゲーションブック)という、障がいをもつ方自身の自己理解を深め、どういった事が得意か、働く上で必要な条件などを紹介し企業側と話しやすくする資料の提案がありました。
障がいをもつ方々が適した職域に就労できたり続けられるためにも、対処やアドバイスを行える医療機関との連携が重要になってくるとの事でした。自己紹介書などの資料を参考に、企業側も障がいをもつ方自身も理解を深める一手段となり、より適切な職務への就労ができ社会参加が広がるとよいと思います。
私達も関係者と連携し、どのように就職支援に関わっていくか更に取り組んでいきたいと思います。
記事担当:OT千嶋