群馬リハビリテーション病院リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。伝統的なリハビリに加え、早朝リハビリも施行。さらにHAL、歩行アシスト、足首アシスト、IVES、REOGO-J、Walkaideなどを中心とするロボットリハも駆使して、患者さんが良くなるために奮闘中。

睡眠負債と健康リスク

 睡眠不足について過去にも何回か示してきましたが、今日はこれによる影響を4つ。

 まず一つ目が注意集中力の低下です。

 徹夜、4時間睡眠、6時間睡眠、8時間睡眠の各グループに分割して、注意集中力の調査を行った実験では、徹夜グループが2日目で急激に成績が悪化しました。これは当然かもしれませんが、短時間睡眠のグループでも、日数を重ねる毎に悪化していきました。

 4時間睡眠では6日目、6時間睡眠グループでも10日目には徹夜組と同様に集中力が悪化しました。
 しかも、徹夜組は疲労を自覚していたのに対し、6時間睡眠グループは自分の注意集中力の低下を自覚していなかったと報告されています。

 二つ目はがんリスクの上昇です。睡眠負債は免疫細胞の働きを緩慢にし、がん細胞の増殖を抑制できなくするようです。
 乳がんの発症リスクでは、6時間以下の睡眠の方と比較して、7時間以上の睡眠時間の方と比較して、発症リスクが1.6倍も高いと示されています。
 三つ目は認知症のリスクを高めるといわれ、アミロイドβ代謝を促すには良い睡眠が必要と言われています。

 最後に肥満・糖尿病のリスク上昇です。睡眠負債インスリン抵抗性を上昇させ、糖尿病の発症をしやすくしたり、肥満になりやすくなります。睡眠不足による交感神経有意の恩恵は殆ど無く、代わりに一日平均500カロリーもエネルギーを摂取しやすくなるという実験結果もあります。

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7時間~7時間半くらいがリスクが低いようです。しかし長すぎてもダメです。

 この考え方は病気の再発を予防するためにも大切です。一度脳梗塞になったらもう二度とならないわけではなく、再発するリスクも高くなります。従って普段から再発を防ぐために体と心の休ませ方を知っておく必要があるでしょう。

 昭和世代は眠いなんて甘えだという考えで、世界と渡り合ってきました。若い頃はそれでも成り立っていたかもしれませんが、病気になってしまった後くらいはご自愛ください。

記事:部長さかもと