回復期リハ病棟の実績を図る基準として、実績指数を以前に紹介しましたが、これだとわかりにくく、高い方が良さそうということだけしかわからないので、今回は当院に入院された脳卒中患者さんがどのくらい整容動作ができるようになったかをグラフで表します。
入院などがきっかけで、ベッドで過ごす時間が長くなったり、外出の機会が減ってしまったりして、他人との接触が少なくなると、つい手をかけなくなってしまう動作が整容です。
身なりを整えることは、身体の清潔を保つことだけでなく、他者に見られる、または見せるために自らを整えるという意味では、心理的・精神的自立に結びつき、社会の中で自立した個人として相互の関係を維持するために重要な動作ですので、習慣化することが大切です。
整容とは
口腔ケア・整髪・手洗い・洗顔・髭剃りまたは化粧のことです。すなわち、歯磨きか入れ歯洗い、櫛かブラシで髪をとくことなどができるか見ます。
自立か、介助かを判断する基準は簡単にいうと以下の通りです。
歯・義歯(入れ歯)を磨く、櫛などで髪をとかす、手洗い、洗顔、髭そりまたは化粧を全て自力で行っている … 自立
上記の項目に時間がかかる、または自助具を使用している … 修正自立
介助、見守り、準備、促しが必要 … 介助
と判断します。
今回は、一人で行っているか否かで判断しましたので、修正自立以上を一人でできるとしました。
入退院時、割合にどのくらいの差があるか比較しました。
全員自立という訳にはいきませんでしたが、8割近い患者さんが自立に至っています。さらに自立割合をあげるべく、頑張りたいと思います。
また、他の動作も機会があれば紹介します。
記事担当:部長さかもと