群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

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動脈硬化と持久力

 持久力は、ウォーキングやランニング、サイクリングなど、長時間、体を動かすことでつく体力です。
 
 丸藤らのチームは、東京都と岡山県の健康な男女470人を対象に、持久力がその後の動脈硬化の進行とどう関係するか調査しました。
 
 参加者に自転車こぎをしてもらい、運動中に体内へ取り込まれる酸素の量を測定し、持久力を評価し、動脈硬化の度合いは、血管を脈の波が伝わる速さを示す「上腕-足首間脈波伝播速度」で判定しました。
 
 研究チームは、研究開始から2年後まで、参加者の血管がどれだけ硬くなったかを調べています。
 
 対象者を研究開始時の持久力で、(1)低い、(2)中間、(3)高いの3グループに分け、比較しました。
 
 その結果、(1)のグループはほかのグループより動脈硬化が進行し、(2)のグループでは2年後にも変化がなく、動脈硬化が進行しなかったことが分かりました。(3)のグループの進行具合いは、その中間でした。


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 持久力の高いグループは、ウォーキングやジョギング、サイクリング、水泳などの運動を継続的に行い、活動的な生活をしていました。
これらの運動には持久力を高める効果があります。
 
 過去の研究でも、持久力は心血管疾患の発症率を下げ、死亡率低下とも関係があることが示されているそうですが、持久性を高め、普段から運動習慣をつけておくことは、動脈硬化を食い止め、心血管、脳血管等の病気を防ぐ効果がありそうです。

 従って、心血管疾患や、脳卒中後であっても、持久力がつく運動を行う事は必須と言えるでしょう。
 再発を予防するためにも大事なことです。


出展 国立健康・栄養研究所2016


                                           記事担当:リハ部長さかもと