群馬リハビリテーション病院リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。伝統的なリハビリに加え、早朝リハビリも施行。さらにHAL、歩行アシスト、足首アシスト、IVES、REOGO-J、Walkaideなどを中心とするロボットリハも駆使して、患者さんが良くなるために奮闘中。

褒めること2

 昨日の続きです。


 ここまで褒めることを強調してきましたが、褒めることが目的ではありません。患者さんも部下も先輩も、褒めて育てることが目的です。始めはなかなか褒めることが出来ませんが、「えらい」「すごい」「すばらしい」を繰り返していると自然に褒めるところが見つかるようになると言われます。「褒める」ことは「望ましい方向に導く」ことですから、何が良かったのか、褒められた人にもわかることが必要です。


私は褒めることが得意ではありませんので、褒め方について指南できる技も経験も持ち合わせていませんが、参考にすべき考え方をお話ししたいと思います。


まずは行動を具体的に褒めることが有効です。例えば“この書類良くまとまっているね”とか“一人で着替えができましたね”とか、一人でできた行動を具体的に褒めます。逆に悪い例としては、行動には関係のない“良い子だね。”という褒め方です。子供に限らず何をしたら褒められるのか、どう行動すれば良いのか、そこにメッセージを持つことが重要です。


次に事象が起きてから褒めるまでの期間を空け過ぎないことです。例え褒められても本人がピンとこない場合もあります。忘れないタイミングが大事です。

また、余計な言葉は付け加えないことです。でも・・・等の否定的発言は褒めたとしても効果を引き下げてしまいます。

さらに、最適な場所で褒めることです。人前で褒めることも有効です。人前というのは一人でも大人数でも良く、人前で褒めるときには説明するように褒めるのが良いでしょう。同僚は何を褒められているかわかりません。褒めるときは大勢の前で、叱るときは個別でというようにメリハリを効かせることも有効だと思います。


加えて絶対的な評価で褒めることを心がけます。特に最近の若い人では相対的な評価より、「自分がどれだけ頑張ったのかを評価して欲しい」という傾向が強いようです。


さらに効果を挙げるには、第三者を活用します。“師長が褒めていたよ”、などの言葉で、虎の威を借る狐ではありませんが、効果が倍増します。


そして、褒めた後に質問を加えると、「よく見てくれている」という相手の自己承認欲求を満たすことができます。例えばあの書類はよくまとまっていたと思うよ。ところで何か参考にしたものはあるの?と聞くことで、その人がやった仕事に関心があるという意思も示すことができます。


もう一つは、相手のこだわりを見つけ褒めることで、大切にしている熱い部分を引っ張り出すことにつながり、こだわりに興味を持っていることが伝われば相手の心をぐっと掴むことが出来ます。


D・カーネギーは人を動かす唯一の方法は、その人の好むものを問題にし、それを手に入れる方法を教えてやることだとしています。それはつまり、自分の望む方向を示し、その通りに行動した時に適切に褒める、ということに他なりません。


リハビリにおいても、褒める効果について検討した論文があるのでご紹介します。(中略こちらをご参照ください)

https://blogs.yahoo.co.jp/spanakanjo/65762540.html