2017年のScientific Reportsによる、スウェーデンの研究で、犬を飼っている人は早死することが少ないという報告があります。
スウェーデンに住む40~80才の男女340万人の12年分のデータを用いて、犬を飼っているかどうかと死亡リスクとの関係を調べています。
犬を飼っている場合には飼っていない場合に比べて、死亡リスクが20%および心血管疾患(心臓病や脳卒中)で死亡するリスクが23%低下していました。
また、一人暮らしの人とそうでない人に分けて分析すると、犬を飼っている場合には飼っていない場合に比べて、一人暮らしの人では33%、一人暮らしでない人でも11%、それぞれ死亡リスクが低下していました。
図はブログ管理者が作成
心血管疾患で死亡するリスクに限ると、これは36%と15%でした。
犬の種類別には、飼っているのが猟犬(テリア、レトリバー、ハウンドなど)である場合に死亡リスクの低下が明確である一方で、雑種の場合には死亡リスクが低下するどころか心血管疾患死亡リスクに限ると1割ほど増えるようです。
今回の研究は観察研究なので、今回の結果だけをもって「犬を飼うことで死亡リスクを下げられる」と言えるわけではないようですが、仮にそうであるとすればその理由は以下のものが考えられそうです。
1.犬の散歩などで体を動かすことが増える。
2.犬の存在により幸福を感じる。
3.犬がいることで人間関係が豊かになる。
一人暮らしでは特に顕著です。ペットに限ったことではありませんが、生きがいは持ちたいものです。