群馬リハビリテーション病院リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。伝統的なリハビリに加え、早朝リハビリも施行。さらにHAL、歩行アシスト、足首アシスト、IVES、REOGO-J、Walkaideなどを中心とするロボットリハも駆使して、患者さんが良くなるために奮闘中。

「中堅STの院内発表」

2中旬に、当院の入職5年目、6年目のリハビリスタッフが普段リハビリを担当している患者さんの症状や関わり方についてまとめて発表する会がありました。


 言語聴覚士(ST)からも、5年目のSTが1名発表を行ったので、今回はその内容を紹介します。

 

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 『高次脳機能障害によりアナログ時計の時間把握が困難であった症例へのアプローチ』というタイトルの発表でした。

 

 「高次脳機能障害」と一言で言っても、脳の機能は様々でまだまだ研究途中の分野もたくさんあります。


 今回の発表では、『ゲルストマン症候群』と呼ばれる症状が見られた患者さんへのアプローチについての内容でした。

 

『ゲルストマン症候群』とは・・・

 オーストリア出身のアメリカの神経学者ヨーゼフ・ゲルストマンにちなんで命名されていますが、次の4つの主な症候で定義されています。


1. 失書 : 自分で字を書くことと書き取りができない。

2. 失算 : 暗算や筆算ができない。

3. 手指失認 : 指定された指を示せない。

4. 左右失認 : 左右がわからない。


以上の4症候を満たさない不全型も多くみられますが、文献などではこの4つの症候が特徴として挙げられます。


この疾患は左の脳の角回と縁上回という部分の病変と関係していることが多いので、左脳を損傷したときに起こりやすい失語症と一緒に見られる患者さんもいます。


発表者のSTが担当した患者さんは、このゲルストマン症候群と失語症の症状が見られ、デジタル時計は読めるのにアナログ時計が読めなかったようです。

 デジタル時計は数字をそのまま読めばわかりますが、アナログ時計では針の位置で時間を把握することが必要です。脳の障害によって、それが難しくなってしまう方もいらっしゃいます。


そこで、数字を「1、2、3、4・・・」と1から順番に読む練習をし、STのリハビリ時間だけでなくPTOTのリハビリ時間にもアナログ時計を数字の1から順に読んで確認する練習を繰り返したことによって、短い針は正しく読めるようになり長い針も少しずつ読めるようになってきたということでした。

 

リハビリを行う上で、「チームアプローチ」といってそれぞれの療法士がバラバラに関わるのではなく、情報を共有して同じ目標に向かって患者さんのリハビリを行っていくことはとても大事なことです。

今回の発表では、チームアプローチの重要性についても学ぶことができました。

 

このように、当院では普段のリハビリの成果について発表しあい、切磋琢磨しています。


私も、頑張っていこうと思います。

 

ST茂木