群馬リハビリテーション病院リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。伝統的なリハビリに加え、早朝リハビリも施行。さらにHAL、歩行アシスト、足首アシスト、IVES、REOGO-J、Walkaideなどを中心とするロボットリハも駆使して、患者さんが良くなるために奮闘中。

要介護度、寝たきり度と死亡の関係

なかなかドキッとするタイトルですが、良い報告があったので紹介します。

要介護認定を受けた方を5.7年追跡し、生存時間分析を行いました。

表の上側は要介護度とある瞬間における死亡率の比です。

要介護度が上がるにつれ、この比が上がって行くのは何となくわかるような気がします。

しかし、今回お話ししたいのは、これではなく、表の下側です。

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表の下側は寝たきり度と死亡のオッズ比をあらわしたもので、

例えば自立している方に比べ、ランクAの方では、死亡率が2.56倍になるということです(男性)。

これをみると、寝たきり度のランクが下がっていくと、男女ともにオッズ比が上がっていきます。特に男性では要介護度よりもその傾向が強いように感じます。

ちなみに寝たきり度とは、、、
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このようなもので、ランクBでは車いす、ランクCではほとんどのADLに介助を要する状態です。

これは要介護認定後の追跡調査ですので、何らかの病気や怪我で、その疾患が重症なほど、死に至る可能性が高くなるということでしょう。

しかし、ここで考えてみてください。
寝たきり度が下がるということは、日常生活自立度も下がるということです。日常生活活動の自立度が低いということは、普段自ら活動を起こすことができにくく、低い運動強度の活動しかできないということです。

中年になって気がついたことですが、仕事がデスクワーク中心になっていると、急に走ろうと思っても走れませんし、すぐに息が上がります。

これが非常に強く表れたのが、寝たきり度が低いということであり、ADLができないことで、活動的な生活を行おうと思っても動けないので、長期的には心肺機能、筋力などの機能が低下しやすい状態が慢性的に続きます。

寝てる方が楽だから・・・ そのときはそれで良いのかもしれませんが、長期的にはいいことはありません。

日常生活活動ができなくなった時、できる限り早く回復期リハビリで機能を高め、できる事を増やして自宅で生活する。

障害があったとしてもできるADLを増やすということには、こんな意味もあったようです。

引用文献:三德和子ら 中山間地域A市における要介護(支援)高齢者の要介護度、寝たきり度及び認知症度と死亡の関連 川崎医療福祉学会誌 2011