朝晩冷え込む季節となりました。
私は摂食嚥下障害患者さんに対し、食べるリハビリを担当している言語聴覚士です。
今日は、口腔ケアがいかに大事か!!をお伝えしたいと思います。
まず、直球で、どうして口腔ケアが大事なのかというと・・・高齢者の過半数が呼吸器系の疾患で亡くなっているからです。
65歳以上の死因の原因は、1位:悪性新生物、2位:心疾患、3位:脳血管疾患、4位肺炎です。
風邪や肺炎は口から入る細菌やウイルスが原因でもあり、かかってしまうと体を衰弱させる原因になります。つまり、歯磨きや口の中を清潔にする事が、風邪や肺炎の予防になるのです!!
*介護予防サポーター資料より
ここで、口腔ケアの成果ですが、
下のグラフは、通常の口腔ケアと、専門家が介入した口腔ケアとの違いを表しています。
専門家が介入した方が、肺炎を発症する患者が少ないことを示しています。
つまり、口の中をしっかりときれいに出来ることで、肺炎に罹りにくくなるということです。
*米山武義:日歯会誌55(2):111-120, 2002
下の表は、インフルエンザの発症率です。こちらも口腔ケアを実施した方達の方がインフルエンザにかかりにくかったことを示しています。インフルエンザウイルスも口から侵入しています。
*植田耕一郎:口腔機能の向上マニュアル.口腔機能の向上についての研究班
皆さん、歯磨きを積極的にしたくなりましたでしょうか?
当院の言語聴覚士(ST)は、口をきれいにすることから始め、言葉を言いやすくする練習や、食べる練習へと拡大します。
食事をするときも、話をするときも、同じ【口】を使います。
話すこと、食べることで心配があるときは、お気軽に当院の言語聴覚士(ST)にご相談ください。