群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

あがつま医療フォーラム2014冬に参加しました

1月4日
リビングウィルについて、高崎総合医療センターの小川先生より、御講演をいただきました。
2025年問題という言葉もありますが、ご存知の通り、超高齢化社会を迎えます。
今後も終末期医療というものも考える機会が増えていくように思いますが、
その終末期では、延命治療を行うことで、
患者だけでなく家族も苦しめることがあります。
たとえば、
病床で意識の遠のいた中で、点滴の管を触ってしまい、抜かないようにとベッド柵に手を縛りつけられ、気管挿管で人工呼吸器管理。中心静脈栄養の管もつながれ、ベッド上は管だらけで身動きがとれない
といった場合はどうでしょう。
こんな延命治療で、病院で縛られながら死にたくない、こう考えるひとがいるのも当然かもしれません。(何とかして助けてくれという人もいると思います。)
ただ、何も伝えない、残さないで終末期医療を迎えた人はこの意思決定すらできないでしょう。
これをなんとかしようというのがりビング・ウィルということのようです。
リビング・ウィル」とは
自分に対する医療行為について、自分で判断ができなくなった時に備えて、自分の望む医療・望まない医療を書面に残したものをいうそうです。
特に終末期医療では自分で判断することが難しくなっていることがあり、このような考え方が大切になります。
終末期医療の決定のプロセスに関するガイドラインでも、患者の意思を確認することを基本にしており、意思確認ができない場合にも、家族が患者の意思を推定し、家族がいない場合でも患者にとって最善の方法をとることを基本とするとしています。
高崎医療センターでは平成24年に終末期医療プロジェクトチームをつくり、院内ガイドラインを作成し、さらには私の意思表示ノートを作成したそうです。

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これは携帯版ですが、興味がある方は高崎総合医療センターのHPからダウンロードしてください。(各病院用に改編しても構いませんともいわれていました。太っ腹!)
意思というものは時間や年齢、健康状態によって変化していきます。この冊子は意思を3回書き直すことが可能になっています。小川先生は気楽に書いて書きなおしてください、とおっしゃっておられました。
最近は終末期リハビリという言葉も聞かれるようになりました。尊厳ある死というものも意識しながらリハビリ医療に関わる、こんな考え方も大切にしていきたいと思える講演会でした。