寝溜めはできないといわれますが、週末まとめての運動はどうでしょうか?
一般に運動に関するガイドラインでは、中強度の運動を週に2~3回、合計150分以上行うことが推奨されています。
運動量が週に150分未満の「非活動的運動パターン」、週に150分以上の運動を1回か2回で行う「週末戦士型運動パターン」、さらに週に150分以上の運動を週の間で2回以上行う「習慣的運動パターン」の3群に分類し比較しました。
週末のみを中心に運動を行う人を週末戦士(Weekend Warrior)といい、平日は忙しいサラリーマンや、タクシートラックなどの職業運転手などは、こういったライフスタイルをとる方も多いのかもしれません。
まず、運動による減量ですが、週末戦士であっても、習慣的運動であっても、運動の強さや時間に違いがなければ、効果に差はなかったそうです。どんな活動でも、しないよりはする方が良く、人は自分のライフスタイルに合った方法で運動すればそれで良いということだそうです。
また、週末戦士の運動パターンでも、早期死亡リスクを減らすことができるという報告もあります。さらに、認知機能低下を防ぐためにも、同様の運動パターンが効果をもたらすという報告もあります。
週末戦士の運動パターンは、ガイドラインで推奨されている運動頻度を満たすのが難しい人に推奨する価値があるだろうとの見方を示している研究者もおり、会社員やバスの運転手など、1日の大半を座って過ごさなければならない人は、このような運動アプローチが有益だと指摘しています。
定期的な運動が有益なことは間違いありませんが、ライフスタイルにより運動量をできるだけ推奨されるレベルにまで維持できれば、定期的な運動と遜色ない効果を生むことができそうです。
記事担当:部長さかもと
参考・引用文献
Lubi Lei, Jingkuo Li, The associations of "weekend warrior" and regularly active physical activity with abdominal and general adiposity in US adults. Obesity (Silver Spring, Md.). 2024
Dementia: Scientists Reveal How Often to Exercise to Help Stave Off Decline.British Journal of Sports Medicine