群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

「身体活動量」のお話

 こんにちは(^^)

 だんだんと夏日が増えてきましたね!

 水分補給をしっかりしていきましょう~~!

 

 当院では毎年プロジェクトであったり、個人であったり、各分野で研究・発表をしています。私は大学院で2年間「回復期脳卒中患者における車椅子移動自立後の身体活動量とその関連要因の解明」というテーマで研究し、学会発表をさせていただきました。研究の内容となると少し難しくなってしまうので、簡単に活動量のお話をさせていただけたらと思います。

 

まず、身体活動(physical activity)とは、

「安静にしている状態よりも多くのエネルギーを消費するすべての動作」と定義されています。WHO(World Health Organization)は2010年に「健康のための身体活動に関する国際勧告」を刊行し、身体不活動が全世界の死亡者数に対する第4の危険因子として認識されはじめていると指摘しています。以前のブログで部長の記事にもあったように、「座りっぱなしのリスク」として死亡率の上昇や心疾患、脳血管疾患等へ与える影響は多くの論文でも報告され、注目されています。

 

 私の行った研究では、車椅子レベルの脳卒中患者を対象に歩行自立の可否で群分けし、身体活動量に差があるのかを調べました。身体機能の高い歩行自立群の方が普段の身体活動量も高いと予測していましたが、結果は低強度の活動時間が長く、仮説に反する結果となりました。つまり、身体機能が高いからといって普段の身体活動量は高い(たくさん動いている)とは限らない、という結果でした。

 

 

 これはあくまでも研究結果の一部であり、今後も追加で研究が必要なこともあり、課題はたくさんあります。

 活動量を上げる、維持するために実践できそうなことは、「今よりも少しでも多く身体を動かす」ということです。

 個人差もあるので運動強度や質、量は調整が必要ですが、自分が出来そうなこと、

 例えば「ベッドから起きたときに10回足踏みをしてみる」「隙間時間にスクワットを10回してみる」等。

 もっと簡単なことは冒頭でも挙げましたが、「座りっぱなし時間を短くする」ということです。「30分に1回は立ち上がる」だけでも違います。

 立つのが難しい方は、じっとしている時間が長くなりすぎないように「座りながら足踏み」でも良いと思います。

 

 まずは自分に出来そうなことから実践してみましょう!

 みんなで活動量UP!!!

 

 

記事担当:PTふじしま