群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

「救命措置について」

 先日SNS上で「AED」が話題になりました。話題自体はセンシティブな要素を含んでおり、ここで書くと偉い人に怒られそうなのでやめておきます。

 

 今回はその話題を見た時、自分の持っている救命措置の知識は正しいのかが気になり調べ直したところ、2点ほど勘違いしやすいことがあったので、その事についてお伝えしたいと思います。

 

1.人工呼吸は不要?

 人工呼吸は心肺停止時などの救命措置の行動として思いつく行動としてよく上がると思います。しかし、この人工呼吸に対しては「気道を確保すれば胸骨圧迫すればいい」「マウスピースが無ければ感染症があるからやらない方がいい」というような話が漫画などで出てくることがあります。これは誤りで、医療従事者が受ける一時救命措置(BLS)の研修などには、今現在も人工呼吸の有用性が認められており、項目に入っています。ただ、過換気は危険なことであるため、対象が大人・子供問わず1回1秒でいいことも覚えておくといいと思います。

2.過呼吸に紙袋

 過呼吸を起こした際の対処法として、口に袋を当てる「ペーパーバック法」が有名だと思います。しかし、今現在ペーパーバック法は逆に危険であることがわかり使われなくなっています。

 過呼吸の原因としては心理的なストレスの他、喘息などの呼吸器疾患や心不全などによる心疾患、糖尿病などを伴う方がパニックを起こした際によるものが存在しています。それらの人への対処としては、心理的なものであれば、横にするなどして落ち着かせ、過呼吸は必ず落ち着くことを伝えて上げて下さい。また、喘息発作や過呼吸を起こやすい人は吸入薬や頓服薬などを所持している方もいるので、それらを使用する事も対処に繋がります。

 救命措置の方法も新しい情報で更新されることもあり、ここで書いた事も更に変わるかもしれません。

 自分も今度BLSについての研修を受けるので、方法などを覚え直し、緊急時でも適切に行動出来るよう心掛けていきたいです。

 

                                記事担当:OT室