当院3階のリハビリ室にはバルコニーがあります。
広いスペースを利用して患者さんと一緒に園芸やベランダ菜園を楽しむスペースでもあります。
先日、天気の良い日に患者さんとそのバルコニーに出たところ、2羽のキセキレイ(らしき小鳥)が餌をくわえて行ったり来たり。
動きを追って見ていると、隅っこに置いてある鉢の中に入っていく姿が見えました。
もしやと思い、そ〜っと患者さんと覗いてみると、
4羽の雛が寄り添って親鳥の運ぶご飯を待っていました。
テンション高めに3階所属のスタッフに話してみましたが、
「あそこはよく鳥が巣を作るんですよ」と思いの外冷静。
すぐにテンションを抑えて、その後は僕と患者さんだけのお楽しみとして観察を続けていました。
発見してから約1週間後、あっという間に雛たちは巣立ち、巣は空っぽになっていました。
キセキレイが孵化してから巣立つまでは2週間程度とのこと。その早さに驚きですが、雛の状態では他の動物に襲われる危険性もあるわけですし、大空に飛び立つために一生懸命に餌を食べて成長を遂げるんですね。もちろん親鳥たちも必死です。
「巣立ち」、言い方を変えれば「自立」です。
患者さんの自立を支援することが僕たちの仕事ですが、親鳥たちのような必死さを見習いたいものです。
記事担当:P T下山