【脳卒中片麻痺における運動学データを用いた歩行非対称性と転倒の関連】と言うテーマで、大学と共同研究を行うことになりました。
運動学データはRehaGaitという機器を用い、各歩行周期における股関節、膝関節、足関節などの動きを数値化していきます。
この研究により、転倒しやすい歩き方を把握できれば、退院前に修正を試みる事が可能になるかもしれません。結果がでましたらご報告いたします。
さて今回は本研究に使用するReha-Gaitという機器についてお話させて頂きます。
RehaGaitは、下肢に装着した小型のモーションセンサーとタブレットPCを用いて簡易的に歩行分析が行えるシステムです。
特徴はワイヤレス・ポータブルであり、患者さんの歩行・動作を阻害しない点、装着~分析が簡単である点と感じております。装着に時間が掛かる機器は臨床現場では不向きですが、RehaGaitは装着・calibration・分析まで10分程度で完了。嬉しい限りです。7-8m歩いて頂くだけであらゆるデータを計測できます。
*スタッフの模倣動作を分析
説明は理学療法士の腕の見せ所・・・。
「右足で蹴り出す際の股関節や膝関節の伸びが少ないから、意識してみましょう」などの声掛けもデータで表せるので、納得しやすく、改善も数値で把握できるため励みになります。
私が学生の頃は、歩行分析装置は専用の部屋を作り、数千万の設置費用が掛かると教わった覚えがあります。技術の進歩はあっという間ですね。我々、臨床家は技術の進歩に敏感になり、その技術を用いて意味のあるデータを蓄積し、患者さんに還元して行きたいと思います。
記事担当:PT安齋