私たち言語聴覚士は、病気の影響で声がかすれて小さくなり、聞き取りづらくなってしまった方のリハビリも行います。
声がかすれてしまう原因のひとつとして、声帯がうまく閉じないということがあります。
声帯はこのように、発声時にはぴったりと閉じることで声が出ます。
ですが、病気により声帯の筋肉・神経がうまく働かなくなると、発声時に声帯の間にすき間ができてしまいます。その結果、声がかすれて小さくなってしまいます。
もう一度、大きな声を出すためにはどうしたらよいのでしょうか?
声帯も筋肉なので、毎日トレーニングを続けることで、少しずつすき間が閉じるようになり、声が出るようになった方もいらっしゃいます。
具体的には、机などを押して力を入れながら、「アー」と声を出すトレーニング、声の高さを変えながら発声するトレーニングなどがあります。
また、ユニークなものとしては、こちらの「タピオカストロー」と使った訓練も行っています。
ストローをくわえながら、「ウー」と声を出したり、水をブクブクと泡立てたりすると、声帯がブルブルとふるえます。(のどに手を当てると分かります)その結果、声帯の筋肉に負荷がかかり、声のトレーニングにつながります。
記事担当:ST登丸