群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

横Pの新人紹介コーナー

こんにちは!今年度PT室ブログ担当となりましたPT横田です!

 

外見的に『絶対ブログとかやってるだろ』と言われますが、実はブログ等未経験の若輩者です!(笑)

そのため拙い文章となり誠に恐縮ではありますが、少しでも色々な情報(無駄な蘊蓄話含む)をお伝えして行ければと思います!よろしくお願いいたします!

 

閑話休題。さっそくではありますが、前回に引き続き、今年度PT室に入職してくださった新人さん紹介に移りたいと思います。

 

今回紹介するのは4病棟配属となりました、ふじはらさんです!

 

 

 

【出身地】 前橋市

 

【趣味】 屋外シネマ、自然巡り、ヨガ、ピアノ

 

【どんなPTになりたいか】 「あの人いつも笑っているよね!」と言ってもらえる楽しいリハビリと元気をお届けできる理学療法士になりたいです!

 

【2週間働いてみての感想】 自然が大好きなので、毎日窓や外から綺麗な景色が見えるのがとても幸せです。先輩方にお世話になりながら精一杯頑張ります!

 

 

なかなか熱い自己紹介を頂きました!ヨガなどは身体の動かし方などリハビリに繋がることも多く、とても良い趣味ですね。最近腰痛が気になる自分としては是非ご教授して頂きたい所であります。

 

実を言うと冨士原さん、実習にて群リハに来ていたことがあり、彼女が実習生の頃から知っていました。当時から意欲も高く、物怖じなく質問をしてくれて、かなり目的意識を持って望んでいるなと思い、しっかりと記憶に残っていました。

 

4月から新たに加わった心強い新人さん達と切磋琢磨しながら患者さんにとってより良い環境を作っていけるよう頑張って行ければと思います!

 

 

                               記事担当:PT横田

新人教育(リハマインド)

 毎年、就職される新人さんには私だけでも計5時間以上の講義をしています。

 

 いつもは、講義一つにつき、一本のレポートを提出してくださいとお願いするのですが、講義の内容をそのままなぞるだけのレポートを見ても、あまり面白くはありません。

 

 そこで今年は少し無理を言って、講義全体を通して、「自分が考えるリハビリテーションマインドとは」というテーマで、レポートにしていただきました。

 

 縛りは、私が使った用語をできるだけ使わないようにしてくださいとお願いしましたので、多少難しかったようです。

 

 レポートの要約をご紹介します。

 

 私が考えるリハビリテーションマインドとは・・

 

 Aさん

 楽しくリハビリを行い、患者さんの生きがいを見つけること。

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 Bさん

 患者さんの本当の望みを知って、行動を尊重すること。

 

 Cさん

 患者さんの目指すところを知り、ポジティブな関わりで信頼関係を築き、前向きに取り組めるようにすること。

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 Dさん

 セラピストの独りよがりにならず、患者さんに敬意を払って、患者さん主体とはどういうことか考えること。

 

 Eさん

 患者さんの価値観を知り、気持ちに寄り添い、自分に何ができるのか問い続ける。 

 

 Fさん

 患者さんの持つ苦しみをお聞きし、自分自身のリハビリテーション技術を常に刷新し続ける努力をすること。

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 Gさん

 患者さんの不安が聞けるセラピストであること。また、生きがいを大切に、みんなを巻き込んで関わることができること。

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 Hさん 

 他の職種とも円滑なコミュニケーションによってチームで関わり、その方らしい生活を目指すリハビリが行えること。

 

 臨床経験を多く積んだセラピストであれば、もっと上手なわかりやすい表現もあるでしょう。しかし、彼らはやっとスタートラインに立ったばかり・・・。

 

 大きく成長できるよう、全力で見守っていきます。

 

                            記事担当:部長さかもと

失語症のトレーニング

 今日は、ipadを利用した失語症のトレーニングを紹介します。

 

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↑こちらの、「ActVoice Smart(アクトボイス スマート)」というアプリです。

 タブレット端末で利用できます。

 

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↑絵カードが次々と表示され、呼称の練習ができます。

分からない場合は、「ヒント」や「正解」をタップすると、音声が再生されます。

 

そのため言語聴覚士がいなくても、リハビリの空き時間に1人で言葉の自主トレをすることができます。

言葉のリハビリは基本は1日1時間、多くても2時間ですが、もっと言葉の練習をしたい!という意欲のある患者さんには、こちらのトレーニングを行って頂いています。

 

また、タブレットをお持ちの方は、退院後の自主トレとしてこちらのアプリを使われる方もいます。ご自分で写真を撮り、オリジナルの絵カードを作成することもできます。

 

リハビリ時間以外にも自主トレを行うことで、より多くの刺激が脳に入り、訓練効果が上がります。様々な機器を活用して、自主トレを行っていけるといいですね。

 

                               記事担当:ST登丸

動脈硬化を防ぐ

 動脈硬化は、動脈の弾性が失われて硬くなり、血管の内側がもろくなり、血管の中がせまくなったり、詰まったり、血管を詰まらせたりする病気。

 

 動脈は全身にあるので、動脈硬化が進行すると全身のさまざまな病気を引き起こします。特に日本人の死亡原因の主な要因となっている脳卒中、心疾患は主に動脈硬化が原因とされています。

 

この動脈硬化性疾患予防のための生活習慣改善には以下を注意。

ガイドラインから引用

 

・禁煙

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           (当院で使っているものを引用しました)

 

・過食と身体活動不足に注意。適正な体重を維持。

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・肉の脂身,動物脂,鶏卵,果糖を含む加工食品の摂取を控える。

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・魚,緑黄色野菜を含めた野菜,改装,大豆製品,未精製穀類の摂取を増やす。

・糖質含有量の少ない果物を適度に摂取する。

・アルコールの過剰摂取を控える。

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・中等度以上の強度の有酸素運動を中心に,毎日30分以上を目標に行う。

 

 これを心がけることで、動脈硬化を防ぎ、前述した病気に罹りにくくします。一度病気に罹った方はもう一度罹らない訳ではなく、むしろ再発しやすいので、日々の心がけを大切にしましょう。

 

 感染症は一度罹ると二度目は罹りにくくなりますが、脳卒中などはむしろ罹りやすくなります。ガイドラインを参考にしてください。

 

                            記事担当:部長さかもと

脳卒中患者さんのトイレ自立度

 先週に続き、今日はトイレ自立度の変化についてです。回復期リハ入退棟時にどう変わったかを示しています。 

 

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 トイレの動作といっても、できるかできないかなどで示せるものではなく、FIM

(機能的自立度評価法)でも、トイレ動作 と トイレ移乗動作 があります。

 

 この二つの動作自立度は似ていますが、若干異なり、移乗の方が少し難易度が低い傾向にあると思います。

 

 私たちが以前から分析を行うときには、この二つの動作が両方共自立している方を「自立」と判定しています。

 

 どちらか一方の自立度が低い場合、自立度を低い方に合わせて集計をしています。

 

 従って、下衣を上げ下ろしは自立していても、便座への乗り移りに見守りが必要な場合には、「要見守り」と分類しています。

 

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 入院時には見守りを要する方が4人に1人ほどでしたが、退院時には3%程度となり、移乗や上げ下ろし動作共に、7割以上が自立しています(まさかの7倍!?)。

 

 自立者だけの割合でみると、食事よりも自立者割合がすこし高くなっています。


 ご家族には、一人でトイレに行けるようになって欲しいという要望をいただきます。7割が自立に至っていますが、バリアフリーな環境であることも考慮していただきたいと思います。

 

                            記事担当:部長さかもと

 

脳卒中患者さんの食事自立度

 昨年度の脳卒中患者さんのデータ検証を始めました。

 

 これから少しずつお話ししていきたいと思います。

 

 今日は表題にあるとおり、食事自立度の変化です。

 

 当院は他の連携病院と比べ、症例数が比較的多く、さらに重症から軽症まで満遍なく患者さんが来られているのが特徴だと思います。

 

 さて、結果です。

 

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 機能的自立度評価法でみているので、見守りが非常に多い印象ですが、食事に関しては退院時に7割が自立(修正自立も含む)。

 促しでできるものは見守りとなるので、促しの必要な方を含むと、9割が介助をしなくても食事ができるようになっています。

 

 2018年のデータでは下のようになっていました。

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 一概には比較することができませんが、この年の方が、入院時の食事自立度が高いようです。結果は同じなので、それだけ効果を挙げることができたといえるのかもしれません。(自立が上のグラフと逆になっています。申し訳ありません。)

 

 これからこういったデータを出して行きたいと思います。

 

 よろしくおつきあいください。

 

                            記事担当:部長さかもと

理学療法室の新人紹介①

 こんにちは。今年度からブログ執筆担当グループに入りました、PT新井です。

 皆さんに役立つ情報や明るくなれるような情報をお伝えできるよう精一杯頑張ります!よろしくお願いします!!

 

 今年度はPT室に3名の新人さんが入職してくれました!3回に別けて紹介していきたいと思います。

 

 初回は3病棟に配属された、こむかいさんです!

             

【出身地】青森県

【趣味】音楽、食べること

【どんなPTになりたいか 】患者様から信頼されるような理学療法士になれるように精一杯頑張りたいと思います。

【2週間働いてみての感想】まだまだ慣れないことばかりですが、一生懸命がんばりますのでよろしくお願いします!

 

 青森県と聞いた時は驚きました!小向さん曰く、青森より群馬の方が都会だそうです!

 

 まだまだ慣れない事も多いと思いますが、これから群リハで一緒に頑張りましょう(^o^)

 

                               記事担当:PT新井

作業療法

 令和3年度も3週間経過しました。新年度になり環境が変わった方、環境が変わらなくても何か新しい事始めようとしている方など、1年の中で一番大きい変化が起きる時期だと思います。私自身も病棟配置が変わり、右往左往している毎日です…。(頭が固く、新しい事を吸収することが難しくなりました…)

 当院に入職した新人さん、緊張の毎日が続いていると思いますが、お互いに良い刺激を受け合い、与え合えるような関係にいられるよう、切磋琢磨していきましょう。

 

 今回は、私自身環境が変わり、初心に返るという意味も含め、「作業療法とは?」についてご紹介したいと思います。

 

作業療法(Occupational Therapy〈OT〉)の「作業」って?

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 一般的に「作業」の意味は「仕事(work)」と同意義で捉えられるようですが、作業療法の「作業(Occupation)」とは、『人が生活をする上で関わる全ての動作・活動』と言われています。そのため、上の図のように「セルフケア」「地域活動」「余暇」も「作業」に含まれます。

 

②「作業療法」の対象になる方

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 「作業」の内容が、『人が生活をする上で関わる全ての動作・活動』と言われますが、病気やケガなどにより障害がある方が年齢を問わず、人が生活をする上で行う「作業」に対し、支援が必要となる方が対象です。

 

③なぜ「作業療法」を行うのか?

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作業療法の「作業」は、

 ・基本的動作:座る・立つ・歩く等の「運動」、触れた感覚・見る・聞くなどの「感覚・知覚」、記憶する・注意する・情報を整理するなどの「認知」

 ・応用動作:食事・身だしなみを整える・着替える・トイレ・お風呂に入る・家事(調理・洗濯・掃除・買い物...)など

 ・社会適応:地域活動(地域の会議に参加・近所つきあい・ボランティア)・就学(保育園・幼稚園から大学・専門学校などまで)・就労など 

 これらから、それぞれの人が必要とする作業や活動(基本動作・応用動作・社会適応)の維持・改善が図れるよう、作業療法士が関わっていきます。

 

 今回はここまでですが、今後、作業療法士が活躍する場・具体的にどのような事を行っているかなど、続編を考えています。

 基本的事項ですが、自分自身も忘れかけていることが多くあります。自分自身が「作業療法」について、振り返ることが出来るだけの余裕をもって、今年度は仕事が出来るようになりたいと思います。

 

 今年度も、よろしくお願いします!

                                                                     記事担当:OT 唐澤

認知症の話

 今,認知症という言葉を知らない,もしくは聞いたことがない,という人は少ないと思います.

 ただ,「認知症って何?」と聞かれたとき,正しく答えられる人も同じく少ないのではないでしょうか.

 

 学生時代にお世話になった先生からは,「認知症とは,脳の病変により記憶を含む複数の認知機能が後天的に低下し,社会生活に支障をきたすようになった状態」と全体像を答えるのが模範解答だと教えて頂きました.

 ここでポイントになるのが,「社会生活に支障をきたす」の部分.つまりは「生活に支障が出る」状態になることが認知症という訳です.

 

 

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 以前,自分が認知症高齢者のいる施設で働いているとき,こんなことがありました.

 

 アルツハイマー病の方と一緒に座って話していたところ,たまたま自分たちの前を体格のよい方が通りかかりました.そしたら何と,隣の方が「うわぁ,ずいぶん肥えてるなぁ」と言ったんです(おそらくその方にも聞こえていたはず・・・).

 

 それまでユルい感じで話していた自分の頭は,そこから急激にフル回転し「いや,そうでもないですよ.それはそうと△△さん,この前こんなことがあって大変だったんですよー」と自然に?話を逸らしました.

 (今でも,この切り返しは我ながらファインプレーだったと思っています)

 

 そう,ここで大切なのが認知症高齢者への関わり方.

 認知症は周囲の適切な対応により症状が軽減し,また発症早期や軽度の認知症であれば回復する例もみられます.

 

 次回は,自分たちが試行錯誤しながら行っている脳活性化リハビリテーションについて紹介したいと思います.

 

 

                        記事担当:理学療法士 山本晋史

トロミをつける意味??

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飲み込みに障害のある方の中には、水分にトロミをつけることがあります。

『なんでこんなトロトロしたものを飲まなきゃいけないんだ。

普通のお茶を飲ませてほしい。』と訴える方がいます。

トロミをつける意味が分からなければ当然の主張だと思います。

ではなぜ水分にトロミをつけるのでしょう?

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トロミをつけていない水分とトロミをつけた水分とでは流れるスピードが違います。

前回茂木STのブログでゴクンの時間は0.5秒とありましたが、

このわずかな時間にトロミをつけていない水分は喉の奥に速く到達します。

トロミを付けることで口の中でまとまりやすく、ゆっくりと喉へと流れていきます。

病気や高齢になると飲み込む準備に時間がかかってしまったり、

タイミングがずれてしまい大きくムセることがあります。

皆さんも経験があると思いますが、ムセると苦しいですよね。

一口毎にムセていたら飲むことが怖くなってしまい、水分摂取量が少なくなることもあります。

飲み込みに障害のある方にとってトロミは安全に水分をとるためには必要なものなのです。

 

しかし、使用量を守らない・トロミが均一でないなど、間違った使い方を

すると逆に飲み込みにくく、誤嚥するリスクが高くなってしまうこともあるので注意が必要です。

 

 

                                    ST田村