群馬リハビリテーション病院(旧沢渡温泉病院)リハビリテーション部です

回復期リハ病棟156床。ロボットリハ稼働中。100名超のリハスタッフで365日リハビリ邁進中。一緒にリハビリがんばりましょう。

起床時の脈拍、血圧

 激しい運動をすれば血圧が上がりますが、普段の生活でも血圧は変動しています。

 血圧は一定ではないので、一回の測定では決められません。なぜなら、血圧は食事や運動、ストレス、気温変化で変動しているからです。

 

 24時間血圧計で測定すると、血圧は朝起きてから徐々に上昇し、日中に高くなります。夜になるにつれて下がり、睡眠中には更に下降します。

 この日内変動は、自律神経の活動と関わりがあります。この自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類があり、一方の活動が活発な時、もう一方の活動が弱くなるという特徴があります。血圧は交感神経が活発な日中に上昇し、副交感神経が活発になる夜中には下降します。

 しかし、下の図のように起床時に血圧が急に高くなる方がいらっしゃいます。

 このような方では脳卒中になりやすいようです。

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 また、夜間を中心に血圧の上昇を認める方もいらっしゃいます。睡眠時無呼吸症候群の患者さんに多く、心疾患や突然死の原因になると言えるでしょう。

 

 交感神経の緊張具合を見るために、スポーツ医学では、起床時心拍数をとるそうです。

 スポーツ心臓を持つといわれる彼らは、心拍数1分間に50拍前後といわれますが、運動量を増やし、疲労が蓄積してくると、起床時心拍数が5拍/分程度あがり、55拍毎分になるそうです。わずか5拍の差ですが、交感神経優位であることは間違いないでしょう。

 

 普段運動を強くやっていない方では、安静時心拍数はこんなに下がりません。

 脈拍数は人によって違いますので、起きたらすぐに計測して自分の通常の状態がどのくらいであるのかを知っておくと良いでしょう。

 

 普段と比べ、5拍以上あがっている場合は、疲れがたまっていますので、睡眠や休憩を多く取るようにしてください。

 

 下のグラフはあるスポーツの代表合宿を行ったときのデータです。

 

 このチームでは、前半運動量を強く、後半はコンディショニングを目的に調整が中心となり、トレーニング時間も短くなったそうです。

 

 その結果、安静時心拍は前半が高く、

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 コルチゾールというトレーニングのストレスを反映する数値も、合宿前半の方が高くなっています。

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 自分が行っている運動量が適正なのかは、起床時の血圧や心拍数にきくと良いでしょう。

                        記事担当:部長さかもと

       

 


    

 

 

『2020年 ST募集中です♪』

こんにちは。

 

今日は、当院のSTについて紹介します。

 

STとは、【スピーチ・セラピスト】の略で、“話す”リハビリを担当します。

 

話がうまくできなくなってしまう“失語症”や“構音障害”の人のみでなく、食事が食べられない“摂食嚥下障害”の人や、落ち着かなかったり左側の物を見落としてしまったり等の“高次脳機能障害”の人にも訓練をしています。

 

訓練の色々は、これまでアップしたブログも是非見てください(^^)

 

当院のスタッフの経験年数です。縦軸は人数です。幅広い年代がいるため、色々と相談ができます!

 

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次は、出身地と出身校です。出身は県内が多いですが、学校は様々な所から来ています。県外から来ても、病院が提供する寮があるため、心配いらずです!

 

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PTやOTに比べると人数が少ないSTですが、少人数のよさもあり、毎日楽しく働いています!

 

来年度のSTもまだまだ随時募集しています!

 

回復期リハビリ病棟というやりがいのある職場です。是非一緒に働きましょう!

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就職希望の方は、当院就職担当 総務課 まで連絡下さい! 

 

                               ST江口

リハ部の取り組み⑭

足漕ぎ車椅子 プロファンド(現在はCOGYに名称変更)

 

 Profhand (プロファンド) は、脳卒中による麻痺、腰痛、膝関節痛などで歩行困難な方でも、自身の両足でペダルをこぎ走り回ることができるチェアサイクルです。

 

 脳卒中ガイドラインでも課題反復訓練や体力向上にグレードBと推奨されていますが、従来の自転車エルゴメータでは乗ることのできなかった体幹が不安定な患者さんでも使うことができます。

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 さらに固定型のリカンベント型(座位)エルゴメータにはない、動く楽しさを実感できる機器です。固定されたエルゴメータを漕いでいても、あまり足を動かす気になりませんが、漕いだ結果、前や後ろに移動できるとなれば話は別です。

 

 座位がとれない片麻痺の患者さんでも駆動することができるので、リハビリへの動機づけが高まりやすい機器ともいえるでしょう。

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キック100回は大変ですが、ペダル100回転はそんなに大変ではありません。

 運動後、膝の伸びが10°以上違うという結果を表しています。できる限り多く運動を行う事は、運動学習上も大切ですが、患者さんの負担感を少なく、でも多くの運動をするために、大事な考え方ではないかと思っています。

 

 リハビリも楽しく汗をかきたいものです。

 

                       記事担当:部長さかもと

 

ダイエット飲料

 最近はダイエット飲料なるものがふえ、アルコールなどでも、糖質ゼロなどとうたい、体に良いものと思われがちですが、本当にそうなのでしょうか。

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 人工甘味料入りのいわゆるダイエットドリンクを飲み続けると、上のグラフのように腹回りが増えてきます。ダイエットドリンクなのになぜでしょうか。

 

 人工甘味料は、インスリンの分泌を促進するそうで、さまざまな研究で、砂糖以上に太りやすいっていうことが、分ってきているそう。

 人工甘味料は、お菓子やスナック、カップ麺、清涼飲料水、ヨーグルト、さらには、味噌やふりかけ、佃煮などにも添加されているので、知らず知らずのうちに摂取する量が増えているのかもしれません。特に最近、冒頭で述べたように、酎ハイなどのアルコール飲料で、多く採用されているように思います。買うときには注意したいものですね。

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 人工甘味料入り飲料を摂取する習慣のない方を基準にすると、一日一杯未満(週7本未満)くらいのむ人で、糖尿病発症リスクが1.7倍になっています。糖質入りという通常どおりの飲料であっても、毎日1杯以上になると、発症率が上昇します。

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 脳卒中アルツハイマー認知症では、一日一本以上で、リスクが3倍に増えるようですので、人工甘味料は普段からあまりとらないよう心がけた方が良いと思います。

                          記事:部長さかもと

 

退院後のアンケート

 今年も年1回の報告を会議で行いました。詳細は明日、関東甲信越ブロック理学療法学会でも報告しますので、ほんの少しだけお話します。

 

 まず、アンケートの回収状況ですが、以下の通り。

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 いつも退院後3か月を目途にアンケートを送付させていただいています。

 皆様、ご協力ありがとうございます<m(__)m>。

 

 まず、驚くのはアンケート回収率。驚異の59%!です。

 退院時にアンケートをお願いしていますが、それよりも回収率が高い。本当にありがとうございます。

 さらに、よろしければお名前をお聞かせくださいとお願いしていますが、6割返信されるうちの、84%の方にお名前を書いていただいています。何か記載していただければ、入院中の担当者にも回覧させていただいております。

 担当者もかなり勉強させていただいていると思います。重ねて厚く御礼を申し上げます。

 さて、内容に関しては一つだけ。

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 転倒は以前と比べ、少し増えています。

 けがをしないように気を付けたり、歩行補助具の類は積極的に活用してください。

 また、屋外転倒が増えているようです。外に出てみようとするチャレンジは歓迎ですが、くれぐれもけがはしないようにお願いします。

 

                    記事:部長さかもと、PTいまい

介護予防レクリエーション

 介護予防は、高齢者が要介護状態等となることの予防又は要介護状態等の軽減若しくは悪化の防止を目的として行うものであるとされています。

 当院では広域支援センター業務の一環として、同じ町内にある六合地区で介護予防事業を展開しております。

 当院から理学療法士作業療法士・健康運動指導士が六合地区に赴き運動指導やレクリエーションなどを行い転倒予防に務めています。

 

 私はここ5年程レクリエーションの企画を担当させてもらっており、「楽しく運動して身体と心を鍛える」ことを念頭に置きレクリエーションを提供しています。

 

 その中で特に盛り上がりを見せた活動をいくつかご紹介させていただきたいと思います。

 

1 藍染

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  1時間で完成できるように調整したことで介護予防教室の定番行事となりました。1時間の立ち作業で気付いたら程よい疲れと、作品の満足感が高い活動となっております。

 

2 空き缶バランス

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  崩れるか崩れないかハラハラドキドキする事で参加される皆様大盛り上がりの活動でした。缶を集めるのが大変ですが、職員協力のもと多くの缶を集めることが出来ました。

 

3 新聞紙飛ばし

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みんなで力を合わせてうちわを仰ぎ棒から新聞紙を飛ばすだけなのですが、簡単に準備ができ凄くウケが良い活動でした。

 

4 ラグビー

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 最近話題のラグビーを取り入れて見たところ予想以上の反響があり、ボールの蹴り方を聞いてくる人もいたそうです。

 話題性のある活動は参加者のモチベーションも高く盛り上がりも高いように感じます。

 

 他にも様々な活動を行っており、転倒予防を中心とした教室ですがレクリエーションを行う事でストレスの発散等の精神的な安定も図れていると思われます。

 色んな方のご意見を参考にこれからもレクで介護予防を盛り上げて行きたいと思います。

 

                                                                                               記事担当:OT山口

「スポーツの秋」

秋といえば、

食欲の秋、読書の秋、芸術の秋など色々とありますが、

スポーツの秋も忘れてはいけませんね!

 

だんだんと沢渡の木々も色づいてきたように思います。

こんな時期に自然を感じながら、ウォーキングなどいかがでしょうか?

 

いつもは運動習慣のない方でもウォーキングであれば足腰への負担も少なく、

運動の始まりとしても取り入れやすいのではないかと思います!

 

運動の効果としては以下のようなものがあります。(図1参照)

 

・心肺・血管強化効果  ・メタボ予防改善効果  ・悪玉追放効果  

・貯筋・正姿効果    ・骨太効果       ・快調快眠快通効果

・リラックス効果    ・免疫力増強効果    ・脳活性化効果

 

みなさんもこの秋運動を始めてみませんか(^^)     

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図1 ウォーキングがもたらす効用(日本ウォーキング協会)

 


                          記事担当:PT牧口

よもやま話

 最近の新聞報道などを見ると、高齢者の体力は伸び、若返りしているといわれ、健康寿命を伸ばそうとするには良い傾向です。

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小中学生の体力も過去最高を更新していて、良い傾向にあると言えそうです。

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 しかし、特筆すべきは我々?中年。特に女性は、社会進出が進んだこともあってか、体力の低下があるそうです。

 

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 55歳~59歳では、体力が実年齢より若い人が増えているのにも関わらず、30代後半は減少しています。

 何が原因なのでしょうか?

 

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 原因の一つと考えられるのが、運動習慣がなくなってきていることです。このグラフにあるように平成10年と比較して、高齢者と小学生における週一日以上の運動割合は増えているのに対し、10代後半から40代までの女性では、運動割合が減少しています。

 

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 一つのヒントとして、各年齢とも体を動かす頻度が高いほど、体力も高くなる傾向にあります。

 「オヤジギャル」という言葉が流行語になったのは、平成になったころだそうですので、この頃にオヤジギャルと呼ばれた方々以下の世代に運動習慣が無くなっている傾向にあるようです。

 「忙しくて運動なんかしていられない」というのは、バブル期の「オヤジ」達の弁。でも当時はみんなこぞって週末はスキーに行っていました。冬期限定ですがこれも立派な運動習慣でしょう。

 あれから30年、スキー熱も消え、趣味志向もダイバーシティーになりつつある昨今、バブル期の運動不足を継承するのが、この年代の女性でないことを祈りつつ、運動習慣の啓発に努めたいと思います。

 

                        記事:同世代のさかもと

リハ部の取り組み⑬

リハビリテーション栄養

 回復期リハを行っている患者には低栄養が多く、この低栄養の患者に栄養を考えずにリハだけ行っても、十分な効果が得られないどころか逆効果になることさえある。こんな報告が増えてきました。

 

 国際生活機能分類の心身機能の中には、摂食機能、消化機能、同化機能、体重維持機能、全般的代謝機能、水分・ミネラル・電解質バランスの機能といった栄養関連の項目が含まれています。

 

 つまり栄養障害は機能障害の 1 つであり,片麻痺,嚥下障害,高次脳機能障害などの機能障害と同様に、リハビリを行う上で必ず評価すべきものです。

 

 リハ栄養の主な内容は、低栄養や不適切な栄養管理下におけるリスク管理、リハの時間と負荷が増加した状況での適切な栄養管理、筋力・持久力などをより改善させる栄養管理の 3 つです。

 

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 リハ栄養は,スポーツ栄養学や運動栄養学の考え方をリハに応用したものといえます。当院のようなリハ病院の方が低栄養の患者割合が高いとの報告があり、積極的なリハビリを提供する上では看過できない問題となっています。

 

 看護師・管理栄養士・理学療法士作業療法士・言語聴覚療法士・医師で委員会を立ちあげ定期的に活動を行っています。

 

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 これは2012年に発表したものですが、日常生活機能評価で重症とされる患者さん112名の入退院時日常生活機能評価と機能的自立度評価法の利得を表したものです。当時は知識が不十分であったことから、アルブミン値だけで分割しましたが、それでも特にFIMでは利得の差が2倍という結果となりました。

 

 これがリハビリを行う際に、栄養状態に対しても関心を払うべきだという議論となり、活動の基礎となったと考えています。

 

                        記事担当:部長さかもと

 

Let’s play Basketball !! 

最近は涼しくなってきました。

 

スポーツの秋ということで

群リハでは定期的にみんなで集まり運動を行っています。

 

今回はバスケットボールを行いました。

 

みんなで1つのボールを追っかけ汗を流すのは

とても気持ちがいいですね。

 

適度な運動によりリフレッシュの時間となりました。

 

 

                            記事:OT粕川

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